中古マンションは管理を見て選ぶ。買う前に確認したい資料とポイント

中古マンションを見に行くと、どうしても部屋の広さや日当たり、内装に目が行きます。ただ、室内はリフォームで変えられても、建物全体の管理は自分ひとりでは変えられません。

当社ではマンションを買い取ってリノベーションし、販売しています。仕入れるときに部屋の中より先に確認するのが、管理の状態です。この記事では、購入を考えている方が管理の良し悪しを確かめる方法をお話しします。

明るく清潔に保たれたマンションの共用廊下
写真はイメージです
この記事でわかること
  • 管理の状態を確かめられる3つの場所
  • 重要事項調査報告書と長期修繕計画で見るところ
  • 修繕積立金が「安い」マンションで気をつけること
目次

なぜ管理が大切なのか

マンションの外壁、屋上の防水、給排水管、エレベーターといった共用部分は、住民全員で積み立てたお金で修繕します。積立が足りなかったり、話し合いがまとまらなかったりすると、必要な工事が先送りされ、建物の傷みが進みます。

そうなると、住み心地だけでなく、将来売るときの価格にも響きます。同じ築年数・同じ立地でも、管理の差で売れやすさが変わるのはそのためです。

管理の状態を確かめられる3つの場所

管理の状態を確かめる3つの場所。内覧のときに見るゴミ置き場・集合ポスト・駐輪場・廊下や外壁、不動産会社を通して取り寄せる重要事項調査報告書・長期修繕計画・総会の議事録・管理規約、公開されている管理計画認定制度とマンション管理適正評価制度

内覧のときは、部屋に入る前後に共用部を見てください。ゴミ置き場が整っているか、集合ポストのまわりにチラシが散らかっていないか、駐輪場に放置自転車が多くないか。管理組合と管理会社がきちんと動いているかは、こうした場所に表れます。

公開されている情報としては、自治体がマンションの管理計画を認定する「管理計画認定制度」と、業界団体が管理状態を6段階で評価する「マンション管理適正評価制度」があります。どちらも2022年4月に始まった制度で、まだ取得していないマンションも多いのですが、取得していれば管理に熱心な目安になります。

取り寄せる資料で見るところ

一番情報が多いのは、管理会社が発行する「重要事項調査報告書」です。購入を具体的に考えている段階なら、仲介の不動産会社に頼めば取り寄せてもらえます。

項目見るポイント
修繕積立金の残高次の大規模修繕に足りる見込みか。長期修繕計画の予定額と比べる
管理費・修繕積立金の滞納滞納の総額や件数が多くないか
管理費・積立金の改定予定値上げが決まっている、または議論されていないか
大規模修繕の実施歴と予定前回いつ行ったか、次はいつ予定か
一時金の予定工事のために一時金を集める計画がないか
管理規約の制限ペット、リフォーム(床材など)、民泊などの決まり

長期修繕計画は、いつ・どんな工事に・いくらかかるかをまとめた計画です。国土交通省のガイドラインでは、計画期間を30年以上(大規模修繕が2回以上含まれる期間)とし、5年程度ごとに見直すことが望ましいとされています。何年も見直されていない計画は、実際の工事費の上昇に追いついていないことがあります。

総会の議事録は、数字には出ないことが分かる資料です。漏水や騒音のトラブル、積立金の値上げをめぐる話し合いなどが書かれていることがあります。直近2〜3年分を見られると安心です。

修繕積立金が「安い」マンションで気をつけること

毎月の支払いが少ないのはうれしいことですが、修繕積立金が安いのは、必ずしも良いことではありません。積立金の集め方には大きく2つの方式があります。

修繕積立金の集め方のイメージ。均等積立方式は最初から一定額、段階増額積立方式は最初が安く、築年数に応じて段階的に値上がりする

新築時に積立金を安く設定し、年数が経つごとに値上げしていく「段階増額積立方式」のマンションは少なくありません。購入時の金額だけで住宅ローンの返済計画を立てると、数年後の値上げで家計が苦しくなることがあります。長期修繕計画に書かれた、将来の積立金の額まで確認しておきましょう。

築年数の古いマンションでは、耐震基準も確認したい点です。旧耐震のマンションについては、こちらの記事で説明しています。

マンションの売却を考えている方へ

管理がしっかりしているマンションは、それ自体が売るときの強みになります。重要事項調査報告書や長期修繕計画を早めにそろえておくと、購入希望者の不安を減らせます。

反対に、積立金の不足や大きな値上げの予定がある場合は、仲介で売り出しても買主が慎重になりがちです。そうしたマンションでも、買取なら事情を踏まえて価格をお出しできます。買取査定のご相談はこちら

中古マンション選びのご相談

気になるマンションがあれば、管理の資料の取り寄せや読み方からお手伝いします。自社でマンションを仕入れるときと同じ目線で、気になる点を率直にお伝えします。

LINEでも気軽にご相談いただけます

目次