「家を売りたいけれど、次の住まいはまだ決まっていない」「住んでいる家を見せるのは気が引ける」。売却のご相談で、こうした声をよく聞きます。今の家に住んだまま売り出すことはできるのか、内覧のときはどうすればいいのか、と迷う方は多いと思います。
この記事では、住みながら家を売ろうと考えている方に向けて、内覧の準備と当日の対応、引越しの時期の決め方をお話しします。買取と仲介の両方を行っている立場から、内覧をしなくて済む売り方にも触れます。

- 住みながら売る場合と、空き家にして売る場合の違い
- 内覧の前に整えておきたい場所と、当日の対応
- 引越しをいつにするかの考え方
住んだまま売り出すことはできます
仲介で家を売るとき、住みながら売り出すのはごく普通のことです。売れて引渡しの日が決まってから引越せばよいので、仮住まいを用意する必要もありません。一方で、空き家にしてから売る方がよい場合もあります。違いを並べると、次のようになります。
| 住みながら売る | 空き家にして売る | |
|---|---|---|
| 住まい | 売れるまで今の家に住める。引越しは1回 | 先に次の住まいへ移る必要がある |
| お金 | 家賃や二重のローンがかからない | 売れるまで、今の家の費用と新しい住まいの費用が重なる |
| 内覧 | 日程を合わせ、家の中を見せる手間がある | 鍵を預ければ、立ち会いなしで案内してもらえる |
| 見え方 | 家具があるので、暮らしの様子が想像しやすい | 部屋の広さや傷みが分かりやすい |
どちらが高く売れる、ということは一概には言えません。家具が置いてあると「ここにソファを置けるのか」と具体的に考えてもらえる反面、物が多いと部屋が狭く見えます。住みながら売るなら、少しの準備で見え方がかなり変わります。
内覧の前に整えておきたいこと
内覧に来る方は、限られた時間で家の中をひと通り見ていきます。全部の部屋を同じように片付けるより、見られやすい場所から手をつける方が効果的です。

特に水回りは、汚れが目に付くと「ほかも傷んでいるのでは」と思われがちです。古い設備を新しくする必要はありませんが、掃除で落とせる汚れは落としておくと印象が違います。
内覧が始まる前に、次の点を確認しておくと当日あわてずに済みます。
- 使っていない家具や季節外の荷物を、まとめて1か所に寄せたか
- 電球が切れている照明はないか
- 写真や郵便物など、個人の情報が分かるものをしまったか
- 雨漏りの跡や設備の不具合など、伝えておくべきことを不動産会社に話したか
- 内覧を受けられる曜日や時間帯を、不動産会社と決めたか
内覧当日の対応
当日は、案内は不動産会社の担当者に任せ、売主さんは少し離れたところで見守るくらいがちょうどよい距離です。家の人がずっと横にいると、内覧に来た方は収納を開けたり、率直な感想を話したりしにくくなります。
一方で、住んでいる方だからこそ答えられることもあります。日当たりの時間帯、近所の様子、買い物や通勤の便などを聞かれたら、分かる範囲で答えてください。気になる点も正直に話す方が、かえって信頼されるものです。ご家族やペットがいる場合は、その時間だけ外出してもらうと、落ち着いて見てもらえます。
引越しはいつするか
住みながら売る場合、引越しは売買契約を結んでから、引渡しの日までの間に行うのが一般的です。引渡しの日は契約のときに買主と相談して決め、契約から1〜2か月ほど先に設定することが多くあります。

気をつけたいのは、次の住まいが決まる前に契約がまとまった場合です。引渡しの日までに引越し先が見つからないと、仮住まいが必要になります。売り出す前に「いつまでなら引越せるか」を考えておき、不動産会社に伝えておくと、契約のときに引渡しの日を相談しやすくなります。新しい家を買う住み替えの段取りは、こちらの記事で詳しく説明しています。

内覧の対応が負担なら、買取という選択肢
仲介で売る場合、買主が見つかるまで何度も内覧を受けることがあります。お仕事や介護で時間が取れない方、小さなお子さんがいて家を整えておくのが難しい方には、この負担が大きく感じられるかもしれません。
不動産会社が直接買い取る買取なら、家を見るのは査定のときの1回だけで、引渡しの日も売主さんの都合に合わせて決めやすくなります。ただし、価格は仲介の相場より低くなることが多いので、時間に余裕があって少しでも高く売りたい方は、まず仲介で売り出す方が合っています。両方の見込みを聞いてから決めても遅くはありません。
住みながらの売却のご相談
当社では、仲介で売り出す場合の見込みと買取の価格を両方お出しし、内覧の日程調整や当日の立ち会いも、できる範囲でお手伝いしています。葛飾区・江戸川区を中心に、東京23区の戸建て・マンションに対応しています。

