家を売ろうと思って何社かに査定を頼んだら、会社によって金額が数百万円も違った。そんなとき、どの数字を信じればいいのか迷ってしまうと思います。一番高い金額を出した会社に頼みたくなるのも自然なことです。
当社は買取と仲介の両方をしているので、査定を出す側の事情もよく分かります。この記事では、これから売却の相談先を選ぶ方に向けて、査定額に差が出る理由と、金額の比べ方をお話しします。

- 仲介の「査定額」と買取の「提示額」の違い
- 会社によって査定額に差が出る4つの理由
- 査定書を受け取ったときに確かめたいこと
査定額は「この金額で売れる」という約束ではない
最初に知っておいていただきたいのは、仲介の査定額は不動産会社の「見立て」だということです。「3か月ほど売り出せば、このくらいで買い手が見つかりそうです」という予想であって、その金額で売れることを保証するものではありません。実際の価格は、売り出したあとに買主との交渉で決まります。

一方、買取の場合は、不動産会社が自分で買う金額を示します。条件が合えばその金額で売れますが、直す費用や経費を差し引いた金額なので、仲介の査定額よりは低くなるのが一般的です。仲介の査定額と買取の提示額を同じ物差しで並べてしまうと、判断を誤りやすくなります。
会社によって査定額に差が出る理由
仲介の査定は、多くの場合「取引事例比較法」という方法で行います。近くで最近売れた似た物件の成約価格を集め、広さや築年数、駅からの距離などの違いを調整して価格を出すやり方です。考え方は同じでも、途中の判断が会社ごとに違うので、結果に差が出ます。

たとえば、同じ町内でも、角地で日当たりのよい家の成約価格を参考にするか、道が狭い場所の家を参考にするかで金額は変わります。建物の傷みや道路との接し方、マンションなら管理の状態を、どこまで価格に入れるかも会社によって違います。売れるまでの期間を短く見るか長く見るかでも、出てくる数字は動きます。
そしてもう一つ、正直にお伝えしておきたい理由があります。売主さんから仲介の依頼をいただくために、根拠よりも高めの査定額を出す会社もある、ということです。高い数字は売主さんにとってうれしいものなので、選ばれやすくなるからです。
高い査定額で売り出したときに起きやすいこと
根拠より高い価格で売り出すと、買主は同じ地域のほかの物件と見比べるので、問い合わせや内覧が集まりにくくなります。反響がないまま時間が過ぎると値下げを重ねることになり、結局は最初から妥当な価格で出した場合と同じくらいか、それより低い価格で決まることもあります。

もちろん、少し高めに売り出して様子を見るのが悪いわけではありません。急いでいなければ、それも一つの売り方です。大切なのは、高めであることを分かったうえで選ぶことと、反響が少なかったときにどうするかを最初に決めておくことです。
査定書を受け取ったら確かめたいこと
宅地建物取引業法では、不動産会社が仲介の依頼を受けて売り出し価格について意見を言うときは、その根拠を明らかにしなければならないと定められています(2026年10月時点)。金額だけでなく、根拠を聞いてみてください。
- 参考にした取引事例はどれか(場所・広さ・築年数・成約時期)
- 自分の家と事例の違いを、どう価格に反映したか
- 売り出し価格と、成約が見込める価格を分けて説明しているか
- どのくらいの期間で売れる想定か
- 反響が少なかったときに、いつ・どう見直すか
- 家の弱点(傷み・接道・管理など)を説明してくれたか
根拠を聞いたときに、事例を示しながら弱点も含めて説明してくれる会社なら、査定額が多少低くても信頼しやすいはずです。反対に「この金額で売れます」と言い切るだけで理由がはっきりしない場合は、慎重に考えた方がよいと思います。
買取の金額も比べるなら
早く確実に売りたい、古い家で個人の買主に売るのが不安、といった事情があれば、買取の金額もあわせて聞いておくと判断の材料が増えます。買取の金額がどう決まるかは、こちらの記事で説明しています。

当社の査定について
当社では、ご希望に応じて仲介で売り出す場合の査定額と、当社が買い取る場合の金額の両方をお伝えし、それぞれの根拠もご説明しています。どちらが向いているかを並べて考えていただければと思います。葛飾区・江戸川区を中心に、東京23区の戸建て・マンション・土地に対応しています。

