再建築不可の家は売れるのか。建て替えできない理由と、売り方の選び方

古い家を売ろうとして不動産会社に相談したら、「この家は再建築不可ですね」と言われた。そんな方から、「そもそも売れるのか」「ほとんど値段が付かないのでは」というご相談をいただくことがあります。

再建築不可の家も売ることはできます。ただ、普通の家と同じ売り方では買主が見つかりにくいのも事実です。この記事では、建て替えできない理由と、本当に建て替えできないのかの調べ方、売り方の選び方をお話しします。

古い木造住宅の玄関まわり
写真はイメージです
この記事でわかること
  • 「再建築不可」になる主なパターン
  • 本当に建て替えできないのかを調べる順番
  • 隣地への売却・仲介・買取、それぞれが向く場合
目次

再建築不可とは、今の家を壊すと新しく建てられない土地のこと

建築基準法では、建物を建てる土地は、建築基準法上の道路に2m以上接していなければならないと決められています。これを「接道義務」といいます(2026年10月時点)。火事や急病のときに消防車や救急車が近づけるようにするための決まりです。

この決まりができる前に建てられた家や、その後に土地を分けた結果として、条件を満たしていない土地があります。今の家に住み続けることはできますが、壊してしまうと新しい家を建てられません。これが「再建築不可」と呼ばれる状態です。

再建築不可になる主なパターン3つ。1つ目はまわりを他人の土地に囲まれて道路に接していない土地、2つ目は旗竿地で道路に接する通路部分の幅が2m未満の土地、3つ目は接している道が私有地の通路など建築基準法の道路ではない土地

葛飾区や江戸川区の古い住宅地で多いのは、旗竿地の通路部分が2mに少し足りないケースや、家の前の道が建築基準法の道路として扱われていないケースです。なお、幅4m未満の道でも、建築基準法の道路として指定されていれば、敷地を下げる「セットバック」をすることで建て替えができます。セットバックについては、こちらの記事で説明しています。

売りにくいと言われる理由

再建築不可の家が売りにくい一番の理由は、買主が住宅ローンを組みにくいことです。金融機関は土地と建物を担保にお金を貸しますが、建て替えができない土地は担保としての評価が低くなります。扱いは金融機関によって違いますが、住宅ローンが使えないと、現金で買える人に買主が限られます。

もう一つは、建物の傷みが進んだときの選択肢が少ないことです。建て替えができないので、古い家を直しながら使い続けることになります。

2025年4月の建築基準法の改正で、木造2階建ての住宅などで大がかりなリフォーム(大規模の修繕・模様替)をするときにも、建築確認が必要になりました(2026年10月時点)。再建築不可の家でどこまでの工事ができるかは家ごとに違うため、リフォームを前提に考える場合は建築士に確認してください。

本当に建て替えできないのか、まず調べる

「昔から再建築不可と言われている」という家でも、調べ直すと事情が違うことがあります。道路の扱いが変わっていたり、測ってみたら通路部分が2mあったりすることもあるからです。売り方を考える前に、次の順番で確かめてみてください。

再建築できるかを調べる順番。1は登記簿・公図・測量図などの書類をそろえる、2は区役所の建築の窓口で前の道が建築基準法の道路にあたるかを確認する、3は道路に接する部分が2m以上あるかを確かめる、4は隣地との話し合いや43条2項の認定・許可の可能性を相談する

接道義務を満たしていなくても、建築基準法43条2項により、建て替えが認められる場合があります。基準に合う幅の道に接していて行政が「認定」する場合と、敷地のまわりに広い空地があるなど安全上の支障がないとして、建築審査会の同意を得て「許可」する場合です。認められるかどうかは土地ごとの判断になるので、区役所の建築の窓口で相談します。

再建築不可の家の売り方と、それぞれが向く場合

再建築不可の家の主な売り方4つ。Aは隣地の一部を買う・借りる、43条2項の許可を受けるなどして建て替えできる状態にして売る。Bは隣の土地の持ち主に売る。Cは仲介で現況のまま売る。Dは不動産会社の買取

隣の土地の持ち主にとっては、自分の土地と一体にすることで、駐車場を広げたり、将来の建て替えをしやすくしたりできる場合があります。最初に声をかけてみる価値がある相手です。ただ、直接の交渉は感情的な話になりやすいので、不動産会社に間に入ってもらう方が進めやすいこともあります。

仲介で売り出す場合は、価格を抑えれば、自分で直して住みたい人や現金で買える人が見つかることもあります。一方で、売れるまでに時間がかかることも考えておく必要があります。買取は、不動産会社が建物を直して活用する前提で価格を出すので、時期の見通しは立てやすい反面、価格は仲介より低くなりやすい売り方です。

売り方向いている方
隣地の持ち主に売る隣地との関係が良く、急いでいない方
仲介で現況のまま売る時間がかかってもよいので、できるだけ高く売りたい方
不動産会社の買取相続や住み替えなどで売る時期が決まっている方、建物の傷みや荷物が多い方

相談の前に、次のものを用意しておくと話が早く進みます。

  • 登記簿(登記事項証明書)と公図
  • 測量図や建物の図面(あれば)
  • 固定資産税の納税通知書
  • 家の前の道や通路が私道の場合は、持ち主や通行の取り決めが分かるもの

再建築不可の家のご相談

当社では、再建築不可の家も買取の対象としてご相談をお受けしています。道路や接道の状況を確かめたうえで、隣地との話し合いなど買取以外の方法も含めて、それぞれの見込みをお伝えします。葛飾区・江戸川区を中心に、東京23区の戸建て・土地に対応しています。

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