国土交通省と東京都は2026年9月、今年の「都道府県地価調査」(基準地価)の結果を発表しました。東京23区の住宅地は、平均で8.7%の上昇でした。
「うちのあたりの土地はどうなっているのか」「この数字で家の値段も決まるのか」と気になった方もいると思います。この記事では、葛飾区・江戸川区の数字を中心に、発表の中身と、家を売る人・買う人が数字を見るときに気をつけたい点をお話しします(2026年10月時点の情報です)。

- 2026年の基準地価で発表された東京23区の数字
- 葛飾区・江戸川区の住宅地の変動率と、駅周辺の価格
- 基準地価を見るときに、売る人・買う人が気をつけたいこと
何が発表されたか
基準地価は、都道府県が毎年7月1日時点の土地の価格を調べて公表するものです。あらかじめ決めた地点(基準地)について、不動産鑑定士の評価をもとに1㎡あたりの価格を出します。毎年3月に国が発表する「地価公示」(1月1日時点)と並んで、土地の値動きを見る代表的な指標です。
国土交通省の発表(9月15日)によると、全国では住宅地・商業地とも5年続けて上昇し、東京圏は上昇幅が広がりました。東京都の発表では、23区の住宅地の平均変動率は8.7%で、前年の8.3%より上がり幅が大きくなっています。23区すべてで平均がプラスとなり、区部の住宅地では調べた350地点すべてで価格が上がりました。
葛飾区・江戸川区の数字
住宅地の変動率は、葛飾区が5.8%、江戸川区が6.2%でした。どちらも上がっていますが、23区の平均(8.7%)よりは小さい数字です。上昇率が大きかったのは港区(16.3%)や台東区(15.6%)で、同じ東側でも墨田区・江東区は12%台でした。

住宅地の1㎡あたりの平均価格は、葛飾区が38万5,000円、江戸川区が43万4,500円です。駅ごとに見ると、駅から1km以内の基準地の平均価格は、どの駅も前年より上がっています。

なお、東京都の資料には半年ごとの動きも載っています。地価公示と同じ地点で比べると、区部の住宅地は2025年後半が4.7%、2026年前半が4.2%の上昇でした。上がり続けてはいますが、半年あたりの上がり幅は少し小さくなっています。
売る人・買う人が気をつけたいこと
まず知っておいていただきたいのは、基準地価は「実際に売れる価格」そのものではないということです。調べているのは区内の限られた地点で、葛飾区なら住宅地21地点です。同じ区の中でも、駅からの距離、道路の幅、土地の形、建て替えができるかどうかで、価格は大きく変わります。
- 区の平均の変動率を、そのまま自分の家に当てはめていないか
- 前面道路の幅や、セットバックが必要かどうかを確かめたか
- 建物の古さや状態が、価格にどう影響するか考えたか
- 近くで実際に売りに出ている物件や、成約した物件と比べたか
売る方は、地価が上がっているからといって、売り出し価格を高めに置きすぎないことが大切です。買う人の多くは住宅ローンを使うので、金利の動きも予算に関わります。土地の値上がりと、買う人が出せる金額は、必ずしも同じ動きをしません。
買う方は、基準地価を「そのエリアの土地の水準」の目安として使うと役に立ちます。気になる物件の土地の値段が、近くの基準地と比べて極端に高い・安い場合は、その理由(道路や土地の形など)を確かめてみてください。購入のご相談はこちらから受け付けています。
道路の幅とセットバックが土地の価格にどう関わるかは、こちらの記事で説明しています。

まとめ
今年の基準地価でも、葛飾区・江戸川区の住宅地は前年より上がりました。ただ、発表されるのは地点ごと・区ごとの平均で、ご自分の家や土地の値段は個別の条件で決まります。当社では、地価の動きに加えて、道路や建物の状態などを一つずつ確かめ、価格の根拠をご説明しながら査定しています。
出典:国土交通省「全国の地価動向は全用途平均で5年連続上昇~令和8年都道府県地価調査~」(2026年9月15日)https://www.mlit.go.jp/report/press/content/002021348.pdf、東京都財務局「令和8年東京都基準地価格の概要」(2026年9月15日)https://www.zaimu1.metro.tokyo.lg.jp/kijun/R8nen/01-01_r8gaiyou.pdf

